Sam's

読書記録、ギフテッド/2EやACに関して。

ギフテッドについて

ギフテッドの持つ性質に関して。

尚、芸術的才能を持つ人はタレンテッド(talented)と呼称される。

ギフテッドとは

日本国内では、一般的に天才児と訳出される。

杉山登志郎は「与えられた天賦の凸凹」と意味付けている。

その存在率は人種・文化レベルに依らず、人口の5%程度とされており、40人のクラスであれば1~2人のギフテッド児が同じ教室内に存在することとなる。

 

判断基準

殆どの場合、ギフテッドの判断にはIQが用いられている。

その際の基準となるのは全検査IQが2標準偏差以上であることのようだ*1

標準偏差*2が15であれば、それを2倍し、標準値を加えたIQ130*3))

 

以上が対象となり、標準偏差が24であればIQ148以上が対象となる。

しかし、基準以上のIQを持つ人々が皆、ギフテッドに当てはまるという訳ではない。

ギフテッドかどうかの判断は家族や教師から(時には本人からも)聞き取り調査、また、2E*4の性質を持つかということによっても測られる。

 

ギフテッドとタレンテッド

ギフテッドに対して、著しい芸術的な才能を持つ人々をタレンテッドと呼ぶ。

彼らは、ギフテッドを対象とした基準には適合しないものの、幼い頃から芸術的才能を発揮する。このことは、「才能を発達させる子どもたち」エレン・ウィナー著に詳しい。

 

ギフテッドの特徴

シルバーマンによって挙げられたギフテッドの特徴は以下の通り。

・高い知的好奇心

・ことばや観念に魅了される傾向

・完全さや正確さを求める傾向

・妥協しない傾向

・知的刺激の希求

・内省的傾向

また、多くの研究によれば、"高い創造性"がギフテッドの中核と見做されている*5。その特徴として以下の4つが挙げられている。

・多くのアイディアを短時間に得る能力

・新しい言葉や概念を生み出す能力

・異なった領域のものを結びつけて新しい発想を得る能力

・アイディアを緻密に検討する能力

 


かなりの分量が見込まれるので、一旦区切ります。

 

*1:近年では、視覚型、聴覚型といった認知特性による選別も為されている模様。

*2:Standard Deviation、略称はSD。WAISで用いられている標準偏差は15である。

*3:ちなみに標準偏差値2以上の出現率は2.48%であるとのこと。((別冊:知能指数(標準偏差15,16,24換算表)と出現率をエクセルでまとめてみた。 : チャーリーのブログ

*4:twice exceptional children = 二重に例外的な子どもの略称。近年のアメリカにおいては広汎性発達障害、ADHDも含まれる。

*5:「ギフテッド 天才の育て方」杉山登志郎