「ななしのアステリズム」小林キナ(2017/02/26追記)
*作品リンクは最下部に表示しています。
あらすじ
私には秘密がある。
中学生活の初日、好きな人ができました。
それからずっと伝えられなかったその気持ちを
この策も隠し続けると誓った矢先に、
知ってしまった好きな人の秘密は–––…。
1巻裏表紙より引用。
登場人物
白鳥司
ヒロインその1。黒色のロング、ツーサイドアップ。
休み時間には男子に混ざってサッカーをするなど、活発な女子。
恋愛には興味がなかったが、入学初日の出来事によってその考えにも変化が起きる。同い年で双子の弟として昴がいる。
モチーフは白鳥座。
琴丘みかげ
ヒロインその2。薄茶色で緩やかなウェーブのかかったボブ。
彼氏と別れるたびに次の彼氏に乗り換えるなど、中学生らしく恋愛への興味は尽きない。
しかし、その恋愛傾向には理由があるようで・・・。
モチーフはこと座。
鷲尾撫子
ヒロインその3。水色の髪に短めのツインテール。
基本的に落ち着いており、表情に変化が少ない。天文学者の父を持ち、その影響から彼女自身も天体に興味を持つ。
モチーフは大わし座。
白鳥昴
司とは対照的に内向的な性格な双子の弟。
姉の司とは別の学校に通っており、朝倉と同じ学校に通っている。朝倉への良い印象を持っていない。
モチーフは姉と同じくはくちょう座?ふたご座かもしれない。
朝倉恭介
昴と同じ学校に通う男子。成績優秀、品行方正、スポーツ万能と典型的な好青年だが、唯一苦手なものが・・・。唐突な登場によって、メインキャラクターとなる。
名前に星座に関連したモチーフを持たないキャラクター。朝=太陽?
アステリズムって?
複数の恒星によって形を構成された一種のパターン。
星座も元々はアステリズムであったが、48星座を定めたことで区別されるようになった。
タイトル解釈
ななしのアステリズム=無名の星図
登場人物の織りなす恋愛模様、人物関係を線で結んだものを一つの星図と作者はみなしている。それを裏付けるかのように、登場キャラクターの殆どに星座をモチーフにした名付けがされている。
全てを俯瞰した観察者がいる訳でもなく、彼女たち固有のものであり、ありふれた中学生時代の話の一つでもあるので「ななしの」と付けられているのではないだろうか。
簡単な紹介
ややこしさ満載の恋愛もの。
恋愛における関係性が一通り網羅されているが、ジャンルとしては百合にあたるだろう。
3人のヒロインが抱えるそれぞれの秘密や思惑による駆け引き(とはいえ、そのうち1人は大して駆け引きをしていない)や、途中から加わる男キャラの面々によって、より複雑な様相を呈していく。
というか、特定のキャラが問題をより複雑に絡ませ合う。
最終的に、付き合って終わりという結末は得られないであろうことだけが決定しており、それぞれの適切な気持ちの落としどころはどこになるのか、ということに注目して購読中。
2017/02/27
ガンガンONLINEにて連載しているが、次回掲載が最終話になる模様。
全23話となるようなので、どのような纏まりを見せるのか単行本を待ちたい。
全5巻、もしくは6巻の予定だろうか。
ななしのアステリズム 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスONLINE)
- 作者: 小林キナ
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
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